はじめての革手帳(ファイロファックス)の革質:立体感のあるカーフ

2023年9月29日

今回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、ファイロファックスの革質についてお伝えしていきたいと思います。

革質

27年前、渋谷のロフトでこのファイロファックスの手帳に出逢ったとき、その革の模様と質感に一目惚れしました!

もちろん、その時はメーカーも革の質もまったく知りませんでした。

アップしてみます。

このファイロファックスの革手帳は、見た目も素晴らしいですが、表面は滑らかでずっと触っていたくなります♪

この革の種類が何かは、しばらくはわかりませんでしたが(興味がなかった?)、実はきちんと書かれていました!

下の方に「Calf Leather」と書かれています。日本語では「カーフ」といわれています。

カーフ

ここで、その「カーフ」についてです。

牛皮のおおまかな分類:牛皮は、若い順にカーフスキン(生後6カ月以内の子牛の皮、表面は平滑できめが細かく、繊維も細く柔らかい最高級の皮、かなり希少で高価)、キップスキン(生後6カ月~生後2年の牛の皮、カーフに次いで平滑できめが細く柔らかい、カーフより厚みがあり耐久性もある、希少で高価)、カウハイド(雌成牛の皮、きめが細かく柔らかくて丈夫、高価)、ステアハイド(去勢した雄成牛の皮、皮は厚いのに柔らかくバランスがとれた皮、最も流通)、ブルハイド(去勢していない雄成牛の皮、極めて厚く耐久性に最も優れている、希少) 日本皮革産業連合会編集:皮革用語辞典より一部引用。革のイメージはムカデの印象です。

以前御紹介した、クロケット&ジョーンズの「オードリー」「オールゲート」もカーフが使われています。

また、最高峰の革を用いるといわれる、エルメスグループのジョンロブですが、その中でも代表的なシティー2も、カーフが使われています。

画像では、なかなか表現できませんが、キメが細かく、美しく輝いています。

そして、柔らかく、履き心地も良いです。

シティー2も素晴らしいですが、このファイロファックスの素晴らしいのは、革の表面をある程度、自然のままで処理している点です。革手帳ならではです。

この革の凹凸により、光の反射具合で見え方がかわってきます。

ダイヤモンドのカッティングもそうですが、

革靴も新品のときより、皺ができはじめた方が光を反射する様になり、より輝いて見えます。

この手帳は、もともと凹凸がある格子状になっています。

それらに光が反射して味わい深い輝きを放っています。

そして、どれ一つと同じ格子はないので、自然が作り出したその個性的な表情をずっと眺めていたくなります。

逆光で撮影して失敗したと思いましたが、これはこれで味がある画像になったと思います!

まとめ

ファイロファックスの革はカーフで、手触りが良くずっと触っていたくなります。そして、自然な革の表情が光を反射して味わい深い表情を見せてくれます♪

次回

次回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、日常ケアについてお伝えしていきたいと思います。