ジョンロブ・ウィリアム2のミュージアムカーフ（パリジャンブラウン）の革質に関して
今回のブログ｢ムカデの革磨き日記｣は、ジョンロブ･ウィリアム2のミュージアムカーフ（パリジャンブラウン）の革質についてお伝えしていきたいと思います。
革質
上の画像は、向かって右から、ジョンロブ・フィリップ2のオックスフォードカーフ（ブラック）、
以前からお伝えしてきましたが、フィリップ2のオックスフォードカーフ（ブラック）でジョンロブ沼にはまり、その後、上の様な順番でジョンロブの靴が増えていきました。
それらの靴をローテーションで履いていると、ジョンロブの靴はどれも履き心地が良いのですが、その中でも特にミュージアムカーフ（ダークブラウン）の履き心地が良いことに気づきました。
ミュージアムカーフは厚みがあり、それでいて柔らかく、足が包まれる様な感じになります。
ここで、ミュージアムカーフについてです。
ミュージアムカーフ：手染めで生み出される独特なムラ模様が特徴です。イタリアのトリノにあるイルチア（ILCEA）社が、ジョンロブ用に開発したのが始まりといわれています。柔らかくキメの細かいカーフが用いられています．「ミュージアム」と言われる様に、絵画的な手法を用い、職人の手作業による染色の工程を何度も繰り返すことで、ムラ模様が生まれます。芸術作品の様に一つとして同じ柄が存在しない、まさにレザーの傑作といわれています。ジョンロブがはじめて世にあらわした言葉とも言われています。ただ、同様の模様を総称して指す場合もあり、その場合はイルチア社製ではないタンナーの場合もあり、革質は様々だとも言われています。
ユーチューブで検索すると、実際に職人さんが染色している様子を動画で見ることができます。
かなり手間暇かかっているのがわかります。
お時間があれば御覧ください。
革の比較
上の画像は、向かって右からジョンロブ・フィリップ2のオックスフォードカーフ（ブラック）、
ウィリアム2のミュージアムカーフ（パリジャンブラウン）、
ジョンロブで使われている代表的なオックスフォードカーフ、ミュージアムカーフ、ミスティーカーフの3つの革を比較してみました・・・
●厚みや柔らかさは：ミュージアムカーフ＝オックスフォードカーフ＞ミスティーカーフ、
●キメの細かさや艶は：ミスティーカーフ＞オックスフォードカーフ＞ミュージアムカーフ
●早く馴染むのは：ミュージアムカーフ＞オックスフォードカーフ＞ミスティーカーフ
あえて比較して表すとこうなるかと思います。
ただ、ミュージアムカーフも十分艶がありますし、比べる相手が凄いだけで、どれも素晴らしい革です。
今から考えると、ミュージアムカーフが早く馴染むので、他の靴に比べてより履き心地が良いと感じたのだと思います。
そういう意味では、購入後、比較的すぐに足に馴染む快適さがミュージアムカーフにはあります。
ミュージアムカーフの「パリジャンブラウン」
後述しますが、ミュージアムカーフにもいろいろな色合いがあります。
このパリジャンブラウンは薄めの茶色と濃いめの茶色が混ざっており、室内でもムラを十分に感じられます。
ひとつとして同じ模様がないので、当然左右でもムラが異なり、それぞれ個性的な表情を醸し出しています。
特に、ウィリアムの様に革の面積が広い場合は、革の質感をより堪能できます。
撮影してみて気づきましたが、上の画像の様に靴の内側を並べると、見渡す限り美しいミュージアムカーフの色合いを眺めることができます。
これだけでビール2、3杯飲めそうです（笑）
ミュージアムカーフの色あい
上の画像は、すべてミュージアムカーフの靴達です。
向かって右から、フィリップ2のダークブラウン、ウィリアム2のパリジャンブラウン、フィリップ2のプラム、ストックリーのダークブラウンです。
ベースの色と重ねた色の組み合わせが微妙に異なっていて味わい深いです。
光を浴びせて撮影してみました。
光を浴びると、よりムラがはっきりします。
ダークブラウン以外は、ムラが浮かびあがってくる感じです。
そんなダークブラウンも、日光の下で撮影するとムラがでてきます。
上の画像は外で撮影しました。
うっすらと、やや赤茶色系のムラが控えめに浮かび上がってきます。
控え目だけどこれはこれで美しいです。
パリジャンブラウンは、ダークブラウンに比し、室内でも室外でもムラがはっきりわかります。
正直、購入するまではネットなどの画像を見ていて、
「派手すぎる・・？ 服にあうかな・・？」と思って心配していましたが、
実際に肉眼で見るとそれほど派手ではありませんでした。
パリジャンとはいえ、さすがイギリス製の靴です。
まとめ
●ジョンロブ・ウィリアム2のミュージアムカーフ（パリジャンブラウン）の革質は、足が包み込まれる様に柔らかいです。そして、パリジャンブラウンは室内でも美しいムラを堪能でき、オンオフに使える汎用性の高さも兼ね備えています☆
次回
※次回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、ジョンロブ・ウィリアム2のミュージアムカーフ（パリジャンブラウン）の日常ケアについてお伝えしていきたいと思います。