ジョンロブ・フィリップ2のミスティーカーフ(チェスナット)の革質に関して
今回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、ジョンロブ・フィリップ2のミスティーカーフ(チェスナット)の革質についてお伝えしていきたいと思います。
ミスティーカーフ
ジョンロブ・ウィリアム2のミスティーカーフ(チェスナット)の革質編でもお伝えしましたが、ミスティーカーフは、1950年に創業したイタリアのゾンタ社(Conceria Zonta)で製造されています。
ミスティーカーフは、カーフの中でもより貴重な「ベビーカーフ」が用いられています。
一般にカーフは生後6カ月以内の子牛の皮を指しますが、ベビーカーフは生後3カ月以内の子牛の皮を指し、カーフよりもキメが細かいのが特徴です。
そして、その発色の美しさから、世界中の革好きから人気を博しています。
ただ、その貴重さから、元々少なかった供給が、昨今の世界情勢でより厳しくなっているそうです。。。
確かに、ネットでもあまり見かけなくなってきました・・・
前回もお伝えしましたが、このチェスナットという革色は、黒や焦げ茶色より、革質を十分に堪能できる色です。
また、ミスティーカーフはムラがあるのも特徴的です。
上の画像では少しわかりづらいですが、つま先はややオレンジ色の様なムラがあります。
このムラは一つとして同じ模様がないため、部位によりムラが異なり、それぞれの表情が個性的に現れます。
そんなミスティ―カーフの革質は、フィリップ2のシームレスヒールにこそふさわしいです!
つぎ目のないヒールが、ミスティーカーフの革質を存分に引き立ててくれます。
大変美しいです!
惚れ惚れしてしまいます☆
サイドも部位によりムラが異なっています。
また、チェスナットの革質は、ブローグをより鮮明に映し出します。
フィリップ2の繊細なブローグがはっきりと浮かび上がっています。
ミスティーカーフのムラは、ミュージアムカーフと比べて、あまりムラがはっきり現れていないため、よりドレッシーです。
上の画像は、向かって右が、ジョンロブ・ウィリアム2のミスティーカーフ(チェスナット)、
中央がフィリップ2のミスティーカーフ(チェスナット)、
左が、ジョンロブ・ワ―ウィックのミスティーカーフです。
どれも大変美しいです。
美しい見た目ではありますが、ミスティーカーフは、革の厚みや柔らかさは、ミュージアムカーフやオックスフォードカーフ程ではないと感じていました。
それはベビーカーフとカーフの違いなのかと思っていました。
実は、フィリップ2のミスティーカーフ、購入当初からしばらくは左の甲が靴ずれをおこし、履いていて痛みを伴いました!
いわゆる「噛まれて」いました(汗)
ウィリアム2のミスティーカーフではその様なことはなかったので、ラストの違いもあるのかもしれません。
フィリップ2のラスト7000が、ウィリアムの9795よりタイトだからかもしれません。
ただ、同じラスト7000のフィリップ2でも、オックスフォードカーフ(ブラック)や、ミュージアムカーフ(ダークブラウン)、そしてこの後購入したミュージアムカーフ(プラム)では、同様の事はありませんでした。
なので、やはり、ミスティーカーフは硬めだと感じていました。
「美しいものには棘がある」的な感じです!
ただ、その後、フィリップ2のミスティーカーフ(チェスナット)も、徐々に柔らかくなっていき、購入後約半年程で、噛まれなくなりました。
また、フィリップ2のミスティーカーフ(チェスナット)より以前に購入したウィリアム2のミスティーカーフ(チェスナット)は、どんどん柔らかくなっていき、履き心地も良くなってきています。
更に、ジョンロブ・ワーウィックのミスティーカーフを購入して、「ミスティーカーフが硬い」という考えは変わりました。
このワ―ウィック、黄箱時代の靴なので、おそらく10年以上は経過していると思います。
これがまた、とても柔らかいのです!
そして、ムカデのオリジナルのウィリアム2やフィリップ2のミスティーカーフより、艶もあり、より輝いているではないですか!!
やはりミスティーカーフも、エイジングとケアを重ねれば、ミュージアムカーフの様に柔らかく、そして更に艶が出ることを知りました☆
ムカデのフィリイプ2のミスティ―カーフも、ワ―ウィックの様に更に柔らかく、そしてより輝いてくれる様、これからも日々磨いていきたいと思います♪
まとめ
●ジョンロブ・フィリップ2のミスティーカーフ(チェスナット)の革質は、ベビーカーフのキメ細かさと発色の良さで大変美しいです。当初は固かったですが、経年変化でより柔らかくなってきました。
次回
※次回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、ジョンロブ・フィリップ2の日常ケアについてお伝えしていきたいと思います。