ジョンロブ・2022年イヤーモデル「HENLEY」の各論
今回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、ジョンロブ・2022年イヤーモデル「HENLEY」の詳細(各論)についてお伝えしていきたいと思います。
ラスト
ジョンロブ・2022年イヤーモデルのラストは0118です。
このラストは、このイヤーモデル2022のために、パリのビスポークのラストメーカーとジョンロブが共同作業をして、新しく生み出されたラストだそうです(公式ホームページより)。
ラスト0118とラスト7000
上の画像は、左がラスト0118、右がラスト7000です。
ジョンロブのラスト7000は、シティー2やフィリップ2でも使われているジョンロブの主流のラストです。
ジョンロブのいう、「タイムレスなラスト」で、普遍的な美しさがあります。
シャープだけどエレガント、そしてフォーマルです。
形だけでなく、私の足にもっともフィットするラストです。
前回お伝えした、ジョンロブ・イヤーモデル2003もラスト7000です。
ラストで比較すると、同じEではありますが、ラスト7000のほうがやや幅広です。
そして、ラスト0118のほうがシャープなシルエットです。
甲もラスト7000のほうが若干高めです。
シューツリーだとわかりにくいですが、実際の靴を並べてみると、その違いがわかります。
でも、履き心地はそれほど変わりはなく、甲がきついという感じはありません。
むしろ、ガジアーノ&ガーリングよりも甲は高めです。
ヒール
このラスト0118とラスト7000の大きな違いはヒールだと感じています。
ジョンロブ、というかこれまでの靴のなかで、ラスト7000のヒールが自分には最もフィットします。
歩いていて、かかとがしっかりついてきます。
靴の中でかかとが遊びません。
ラスト7000を履くと、ジョンロブの他のラスト、また他のメーカーのラストのかかとがゆるく感じます。
このラスト0118のヒールは、やや浅い印象です。
上の画像でも、シューツリーで比較すると、かかとの基部に違いがあります。
このイヤーモデル2022のかかとがラスト7000なら。。。 と思ってしまいます。
ただ、脱いだり履いたりには便利です!
スキンステッチ
このイヤーモデル2022の最も特徴的なのが、全周に及ぶこのスキンステッチです。
ただでさえ高度な技術であるスキンステッチなのに、それが全周に及んでいます。
ちょっとでもステッチがずれると全体のバランスが取れなくなり、リジェクトになってしまうそうで、正確に一足作るのには、高度な技術を要するそうです。
ソール
上の画像は購入時のソールです。
ソールは、ジョンロブのビスポーク限定のラセットカラーです。
ラセットといっても、赤よりも茶色が強い色あいです。
このソール、本当に美しいです。
しばらく履かずに夜な夜な眺めていました(笑)
その後、しばらくは革のソールを楽しんでいましたが・・・
上の画像は現在のソールです。
革のソールが好きな方には怒られてしまいそうですが、イヤーモデル2022年も他の靴と同じ様にビブラムのソールにしました。
実用性重視で、快適ではあります(笑)
ソールにはシリアルナンバーがふってあります。
この2022年モデルは、全世界限定500足だそうです。
「限定」、、 購入欲をかきたててくれます!
革質
2022年イヤーモデルの革は「バーニッシュドカーフ」です。
摩擦熱で焦がしながら濃淡をつける’’モッピング’’という技法だそうです。
何も知らない子どもから、「革靴なのに凄く光るね!」と言われたことがあります。
それ程よく光ります☆
ケアは、コロニルのデラックスクリームのみです。
それでも、よく輝いています。
そして、美しいだけでなく、この革は購入当初から柔らかいです!!
驚きました。。
ガジアーノ&ガーリングのパンフレットにある、「購入当初からComfortable」と、同じく、最初から、そして何もケアしていなくても柔らかいです!
ジョンロブなのに!!
購入当初から足を柔らかく包み込んでくれます。
まとめ
ジョンロブ・イヤーモデル2022「HENLEY」は、ジョンロブの高度な技術が惜しげもなく投入されています。そして、美しく快適です。
次回
次回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、大峽製鞄のスリムオーバーナイトについてお伝えしていきたいと思います。