ジョンロブ・2022年イヤーモデル「HENLEY」の各論

2024年1月13日

今回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、ジョンロブ・2022年イヤーモデル「HENLEY」の詳細(各論)についてお伝えしていきたいと思います。

ラスト

ジョンロブ・2022年イヤーモデルのラストは0118です。

このラストは、このイヤーモデル2022のために、パリのビスポークのラストメーカーとジョンロブが共同作業をして、新しく生み出されたラストだそうです(公式ホームページより)。

ラスト0118とラスト7000

上の画像は、左がラスト0118、右がラスト7000です。

ジョンロブのラスト7000は、シティー2やフィリップ2でも使われているジョンロブの主流のラストです。

ジョンロブのいう、「タイムレスなラスト」で、普遍的な美しさがあります。

シャープだけどエレガント、そしてフォーマルです。

形だけでなく、私の足にもっともフィットするラストです。

前回お伝えした、ジョンロブ・イヤーモデル2003もラスト7000です。

ラストで比較すると、同じEではありますが、ラスト7000のほうがやや幅広です。

そして、ラスト0118のほうがシャープなシルエットです。

甲もラスト7000のほうが若干高めです。

シューツリーだとわかりにくいですが、実際の靴を並べてみると、その違いがわかります。

でも、履き心地はそれほど変わりはなく、甲がきついという感じはありません。

むしろ、ガジアーノ&ガーリングよりも甲は高めです。

ヒール

このラスト0118とラスト7000の大きな違いはヒールだと感じています。

ジョンロブ、というかこれまでの靴のなかで、ラスト7000のヒールが自分には最もフィットします。

歩いていて、かかとがしっかりついてきます。

靴の中でかかとが遊びません。

ラスト7000を履くと、ジョンロブの他のラスト、また他のメーカーのラストのかかとがゆるく感じます。

このラスト0118のヒールは、やや浅い印象です。

上の画像でも、シューツリーで比較すると、かかとの基部に違いがあります。

このイヤーモデル2022のかかとがラスト7000なら。。。 と思ってしまいます。

ただ、脱いだり履いたりには便利です!

スキンステッチ

このイヤーモデル2022の最も特徴的なのが、全周に及ぶこのスキンステッチです。

ただでさえ高度な技術であるスキンステッチなのに、それが全周に及んでいます。

ちょっとでもステッチがずれると全体のバランスが取れなくなり、リジェクトになってしまうそうで、正確に一足作るのには、高度な技術を要するそうです。

ソール

上の画像は購入時のソールです。

ソールは、ジョンロブのビスポーク限定のラセットカラーです。

ラセットといっても、赤よりも茶色が強い色あいです。

このソール、本当に美しいです。

しばらく履かずに夜な夜な眺めていました(笑)

その後、しばらくは革のソールを楽しんでいましたが・・・

上の画像は現在のソールです。

革のソールが好きな方には怒られてしまいそうですが、イヤーモデル2022年も他の靴と同じ様にビブラムのソールにしました。

実用性重視で、快適ではあります(笑)

ソールにはシリアルナンバーがふってあります。

この2022年モデルは、全世界限定500足だそうです。

「限定」、、 購入欲をかきたててくれます!

革質

2022年イヤーモデルの革は「バーニッシュドカーフ」です。

摩擦熱で焦がしながら濃淡をつける’’モッピング’’という技法だそうです。

何も知らない子どもから、「革靴なのに凄く光るね!」と言われたことがあります。

それ程よく光ります☆

ケアは、コロニルのデラックスクリームのみです。

それでも、よく輝いています。

そして、美しいだけでなく、この革は購入当初から柔らかいです!!

驚きました。。

ガジアーノ&ガーリングのパンフレットにある、「購入当初からComfortable」と、同じく、最初から、そして何もケアしていなくても柔らかいです!

ジョンロブなのに!!

購入当初から足を柔らかく包み込んでくれます。

まとめ

ジョンロブ・イヤーモデル2022「HENLEY」は、ジョンロブの高度な技術が惜しげもなく投入されています。そして、美しく快適です。

次回

次回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、大峽製鞄のスリムオーバーナイトについてお伝えしていきたいと思います。