ジョンロブ・ウィリアム2のミスティーカーフ(チェスナット)の革質に関して
今回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、ジョンロブ・ウィリアム2のミスティーカーフ(チェスナット)の革質についてお伝えしていきたいと思います。
〇前回お伝えした様に、エルメスグループに属し、世界最高峰の革を収集できるジョンロブは、様々な革を展開しています。
ミスティーカーフ
そのなかでも、「オックスフォードカーフ」や「ミュージアムカーフ」と並び、主力となっているのが「ミスティーカーフ」です。
いろいろありますよね(汗)
ここで、牛皮のおもな分類です。
牛皮のおおまかな分類:牛皮は、若い順にカーフスキン(生後6カ月以内の子牛の皮、表面は平滑できめが細かく、繊維も細く柔らかい最高級の皮、かなり希少で高価)、キップスキン(生後6カ月~生後2年の牛の皮、カーフに次いで平滑できめが細く柔らかい、カーフより厚みがあり耐久性もある、希少で高価)、カウハイド(雌成牛の皮、きめが細かく柔らかくて丈夫、高価)、ステアハイド(去勢した雄成牛の皮、皮は厚いのに柔らかくバランスがとれた皮、最も流通)、ブルハイド(去勢していない雄成牛の皮、極めて厚く耐久性に最も優れている、希少) 日本皮革産業連合会編集:皮革用語辞典より一部引用。革のイメージはムカデの印象です。
ミスティーカーフは、カーフのなかでも「ベビーカーフ」が用いられています。
ベビーカーフは生後3カ月以内の子牛の皮を指し、カーフよりもより柔らかくきめが細かいのが特徴で、大変貴重です。
1950年に創業したイタリアのゾンタ社(Conceria Zonta)で製造され、その発色の美しさに定評があり、世界中で人気を博しています。
確かに、ミスティーカーフはきめが細かいのがよくわかります。
ミィ―ジアムカーフやオックスフォードカーフと比較しても、きめが細かいです。
そして、このきめの細かさを、「チェスナット」は存分に感じられる色です。
ムカデはこのチェスナットの色が好きです♪
日本語でいえば、「栗色」、それよりちょっと薄くした様な茶色。。。 と表現すればよいのか・・(汗)
はじめてのの革靴であるトリッカーズ・バートンもそうですが、この色は眼に優しいと感じています。
キメの細かさも、離れて見ても識別できます。
ダークブラウンだと、近づかないと識別できません。。。
靴紐がないウィリアムだからこそ、より革質が感じられます。
顕著なのが、上の画像です。
普通は靴紐があるところが、革!
そう、磨き甲斐があります♪
そして、メンテナンスのとき、紐を外す手間もありません(笑)
この角度も素敵です。
そして、ミスティーカーフはミュージアムカーフと同じく、「ムラ」感があるのが特徴です。
ただ、同じくフィリップ2のミスティーカーフもそうですが、
やはり個体差があると感じています。
ムカデのウィリアム2のミスティーカーフはあまりムラ感がありません。
ムラムラしていません(笑)
上の画像の様に、左側の靴のヒール部分と、
下の画像の様に右側の靴のつま先部分が比較的ムラがあります。
フィリップ2のミスティーカーフは、上の画像の様にあまりムラがありません。
同じウィリアム2で革質を比較してみます。
ミスティーカーフは、オックスフォードカーフ(上の画像の向かって右の黒)や、ミュージアムカーフ(上の画像の向かって左)と比較すると、厚みがやや少ない印象です。
柔らかさは、
ミュージアムカーフ>オックスフォードカーフ>>ミスティーカーフ
ただ、ミスティーカーフも経年変化で十分に柔らかくなります。
キメの細かさは、
ミスティーカーフ>オックスフォードカーフ>>ミュージアムカーフ
これらの差は、ベビーカーフとカーフの特徴の差であるとは思います。
ただ、上記の様なカーフ自体で比較しているのが贅沢というもので、
どれも素晴らしい革であることは間違いありません。
そんな比較を、秋の夜長にリビングに靴を並べて、あ~だこ~だと言いながら、一足ずつ履いては脱いで、履いては脱いでを繰り返しながら、ビールを飲んでいます♪
まとめ
●ジョンロブのミスティーカーフ(チェスナット)は、ベビーカーフの特徴であるキメの細かさを、チェスナットの色が際立たせています☆
次回
※次回のブログ「ムカデの革磨き日記」は、ジョンロブ・ウィリアム2のミスティーカーフの日常ケアについてお伝えしていきたいと思います。